2022.07.03 公開
月替りの短歌・文月・店主編
皆様、こんにちは。
連日の猛暑で体調を崩してはいらっしゃいませんか?
しっかり食べて、しっかりと身体を休めましょう。
さて、本日ご紹介致しますのは「月替りの短歌・文月・店主編」です。
店主の文月は
【銀零(ぎんれい) 白々ひかる青竹の あかつきの空に ふたりとおちける】
と詠みました。
梅雨も明け、7月文月に入り、いよいよ夏本番ですね。
早朝の夜明け間際には朝もやが立ち、竹林の若竹には今にも落ちそうな雫が銀色に光ります。
「零(れい)」は今にも落ちそうな状態を表します。
「ふたり」は古語で「ぽとり」や「ぽつり」の擬音語です。
若竹の産毛に雫が付き、夜明け間際に白々と光っている。
段々と日が昇りはじめ、竹林に明かりが射し込む頃にぽとりと落ちた。
転じて、「青竹」に七夕の笹を掛け、「ふたり」に織姫と彦星を掛けて
朝もやに七夕の笹飾りが露をおび、空は暁に染まり始めた。
夜空に流れた天の川に出会った織姫と彦星は、夜明けと共に再び空の彼方へと別れてしまった。
と込めました。
七夕の頃、夜には思いを馳せることが多い中、今回は夜明けに星が見えなくなる頃の二人を思い詠みました。