2021.07.01 公開
月替りの短歌・文月・店主編
皆様、こんばんは。
あれよあれよと半年が過ぎ、いよいよ7月となりました。
本格的な暑さが到来致します。
どうぞご自愛下さいませ。
さて、本日ご紹介致しますのは「月替りの短歌・文月・店主編」です。
店主の文月は
【露にぬれ まぶしきことの忘られぬ 儚くもある あさがほの君】
と詠みました。
朝露に濡れて、しずくを纏い輝く朝顔の美しさを忘れられない。
しかし、あの美しい花も昼にはしぼみ、その美しい時は儚くも短い。
更には、「源氏物語」の「朝顔」の段になぞらえて、主人公【光源氏】が唯一自ら愛した【あさがほの君】は、実は光源氏を愛していました。
しかしながら、光源氏と添うた女性達の悲哀の数々を知り、それを伝えられずにいました。
あさがほの君の父親の身分も申し分無く、「紫の上」をはるかにしのぐお妃候補にも名を連ねるようになりました。
嫉妬にかられている「紫の上」の様子を耳にしたあさがほの君は、遂には出家してしまいます。
それを知った光源氏は、人生初の失恋を経験するのです。
そんな失意の光源氏が恋焦がれ、あさがほの君を思い忘れられぬ様子を詠みました。
どこか七夕にも通ずるようなお話ですね。
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