2023.08.06 公開
月替りの短歌・葉月・女将編
皆様、こんにちは。
全国的に猛烈な暑さとなっていますね。
また、台風6号の動きにも細心の注意が必要です。
くれぐれも早め早めの行動で、熱中症や災害に備えましょう。
さて、本日ご紹介致しますのは「月替りの短歌・葉月・女将編」です。
葉月・八月の女将は
【同じとき 同じ夜空を見上げた日 思い返すよあの日の花火】
と詠みました。
私ども夫婦が出会いましたのは、今から24年前のことです。
滋賀県大津市にございました大型の高級旅館。
琵琶湖の湖畔にそびえる巨大な旅館の様は、それは荘厳でございました。
その旅館の仲居と板前でございました。
大津市では毎年、8月8日に3万発ともいわれる大花火大会が開催されています。
当時の8月8日といえば、大津市界隈の旅館・ホテルは宿泊とお食事のお客様でたいへんな賑わいでした。
私ども夫婦の勤めていた旅館では、昼夜のお食事と宿泊のお客様で3500名を超える忙しさでした。
そんな中でも会社のはからいもあり、交代で僅かな時間ですが花火観覧に旅館の広大な庭に出たものです。
出会った翌年にはお付き合いが始まり、この束の間の花火観覧を一緒に過ごしていました。
ほんの10分程度の短い時間です。
多忙を極めた二人が、ほんの10分だけじっと夜空を見上げたあの夏。
女将の故郷、宮崎県都城市に店を構えて14年。
何かと忙殺されがちな日々に、あの夏の夜空に開く大輪の花火の音と光は、私ども夫婦が同じく持ち合わせている大切な思い出です。
今日は、今日という日は二度と帰りません。
78年の月日を経たとて、あの日のあの人の声や笑顔は消えることなどありません。
優しい温かな思い出は、平和なくしてあり得ないのです。
決して繰り返してはならぬ愚行なのです。
どうか優しい温かな心で、この先の未来を作りませんか。