2024.09.03 公開
月替りの短歌・長月・店主編
皆様、おはようございます。
朝晩の気温が下がりはじめ、山裾には彼岸花も咲き始めました。
もうじき実りの秋が訪れることでしょう♪
さて、本日ご紹介致しますのは
「月替りの短歌・長月・店主編」です。
店主の長月、九月は
【青鷺(あおさぎ)や 穂波ぞたちて我が羽の 白き衣とうらめしきかな】
と詠みました。
ーーーーーーーー
稲田の穂は実り、風にたなびく穂波の中から青鷺が飛び立った。
あの青鷺は自由に気ままに好きな所へと自らの意思で向かう。
白鷺のごとき白き衣を纏った朕は、公家衆のごとく内裏を出たりすることは叶わず、ましてや自らの意思などあろうはずもない。
私のこの白き袖がうらめしい。
ーーーーーーーー
時の最高権力者であったはずの帝。
その実、公家衆の権力闘争のお飾りとなり、御自らの意思を通すことなど叶うはずもなかった。
帝と後嗣君しか纏うことの許されなかった純白の衣。
叶うのならば色装束に身を包み、内裏を飛び出して、広い世の中を存分に味わいたい。見てみたい。
そんなもどかしさを詠みました。