2018.05.12 公開
花入れ
皆様、こんにちは。
本日、御紹介致しますのは「花入れ」です。
当店では、四季折々に野花を生けています。
そんな時に大切な「花入れ」。
時に無性に作りたくなります。
青竹を炙り、油抜きをして日陰に数日間干した物を使用致します。
たいして器用ではございませんので、自己満足の世界ですね。
今回の「花入れ」には【臨(りん)】と銘打ちました。
竹の一部を切り抜き、かの千利休が好んだ型を模しました。
(勿論、遠く及びませんが)
切り抜いた背に竹の節を残し、確かに生きていた竹の命を表現致しました。
そこに生命への執念や未練、成長への信念を寄せました。
私達「食」に携わる人間は、医療と同じで生命に直結した仕事をしています。
お客様は何の疑念も抱くこと無くお席にお座りになられます。
そのことの重要性を認識しなければなりません。
食材の生命を頂き調理し、お客様の生命へと繋がる。
食べることは生きることです。
「生命に臨む」
様々な形態のお店があります。
今一度、「食」について「生命」について立ち返るべきではないでしょうか。